#author("2018-04-21T08:29:24+00:00","","")
#author("2018-04-21T08:29:42+00:00","","")
[[TeX/Manual]]

*サンスクリット語 [#u90313b7]

LaTeXを使ってサンスクリット語(ラテン文字転写)を出力する簡単な例です.Unicodeでアクセント記号つき文字を入力し,uplatexで処理します.アクセント記号つき文字の入力方法については次のページを見てください.

-[[eLearning/InputMethod]]

以下の例ではucsパッケージとtipaパッケージを使います.TeX Liveなど比較的新しいTeXのシステムには標準で含まれています.古いシステムの場合は自分でインストールする必要があるかもしれません.あるいは最新のTeX Live(2016年4月現在TeX Live 2015が最新)をインストールしてしまった方が簡単かもしれません.

-[[TeX/Install]]

**古典サンスクリット語 [#kbd6be40]

uplatexでは長音記号付文字などを欧文扱いするためにkcatcodeの設定をする必要がありますが,pxcjkcatパッケージを使うと簡単に設定することができます.古典サンスクリット語の場合,オプションはprefernoncjkがよいでしょう.
uplatexでは長音記号付文字などを欧文扱いするためにkcatcodeの設定をする必要がありますが,pxcjkcatパッケージを使うと簡単に設定することができます.古典サンスクリット語の場合,オプションはprefernoncjkがよいでしょう.また3点リーダ(……)などが欧文用になってしまうので,sym04をnoncjkに設定しておくとよいでしょう.

 \documentclass[uplatex]{jsarticle}
 \usepackage[prefernoncjk]{pxcjkcat}
 \cjkcategory{sym04}{noncjk}
 \usepackage{ucs}
 \usepackage[utf8x]{inputenc}
 \usepackage{tipa}
 \DeclareUnicodeCharacter{7772}{\textsubdot{\=R}}
 \DeclareUnicodeCharacter{7773}{\textsubdot{\=r}}
 
 \begin{document}
 
 \begin{verse}
  āsīd rājā, nalo nāma, vīrasenasuto balī,\\
  upapanno guṇair iṣṭai, rūpavān, aśvakovidaḥ.
 \end{verse}
 
 \end{document}

これを次のように処理します.

 $ uplatex input.tex
 $ dvipdfmx input.dvi

**母音のṛを下輪にする [#sbc5bcf7]

入力は「ṛ」とするが,出力は「r̥」にしたい,という場合,次のようにします.古典サンスクリット語の場合と比べて\DeclareUnicodeCharacterの行が変わっていますので注意してください.

 \documentclass[uplatex]{jsarticle}
 \usepackage[prefernoncjk]{pxcjkcat}
 \cjkcategory{sym04}{noncjk}
 \usepackage{ucs}
 \usepackage[utf8x]{inputenc}
 \usepackage{tipa}
 \DeclareUnicodeCharacter{7770}{\textsubring{R}}
 \DeclareUnicodeCharacter{7771}{\textsubring{r}}
 \DeclareUnicodeCharacter{7772}{\textsubring{\=R}}
 \DeclareUnicodeCharacter{7773}{\textsubring{\=r}}
 
 \begin{document}
 
 \begin{verse}
  atha tāṁ, vayasi prāpte, dāsīnāṁ samalaṁkṛtam\\
  śataṁ, śataṁ sakhīnāṁ ca, paryupāsac, chacīm iva.
 \end{verse}
 
 \end{document}

入力も出力も「r̥」にするにはファイルを変換するか,ucsのcombineオプションを有効にする必要がありますが,ここでは省略します.

**ヴェーダ語 [#ff4786ad]

古典サンスクリット語の場合と同様です.

 \documentclass[uplatex]{jsarticle}
 \usepackage[prefernoncjk]{pxcjkcat}
 \cjkcategory{sym04}{noncjk}
 \usepackage{ucs}
 \usepackage[utf8x]{inputenc}
 \usepackage{tipa}
 \DeclareUnicodeCharacter{7772}{\textsubdot{\=R}}
 \DeclareUnicodeCharacter{7773}{\textsubdot{\=r}}
 
 \begin{document}
 
 \begin{verse}
  agním īḷe puróhitaṃ,\\
  yajñásya devám ṛtvíjam,\\
  hótāraṃ ratnadh\textacutemacron{a}tamam.\\
 \end{verse}
 
 KṚ-, kṛ-, KṜ-, kṝ-.
 
 \end{document}

ā́(長くて鋭アクセントの置かれたa)などはそのまま入力しても処理できないので,ファイルを変換するか,ucsのcombineオプションを有効にする必要があります.少し難しい操作が必要なので,ここではtipaパッケージの記法(\textacutemacron)を用いました.

**上の方法とは別の方法を使う [#g133cd65]

***pxcjkcatパッケージを使わない [#xe61e6b8]

\usepackage[prefernoncjk]{pxcjkcat}の代わりに次のようにします.

 \kcatcode`á=15% ラテン1補助(U+0080以降)
 \kcatcode`Ā=15% ラテン文字拡張A(U+0100以降)
 \kcatcode`ƀ=15% ラテン文字拡張B(U+0180以降)
 \kcatcode`Ḁ=15% ラテン文字拡張追加(U+1E00以降)

***ucsパッケージを使わない [#lb65d708]

プリアンブルを次のようにします.

 \documentclass[uplatex]{jsarticle}
 \usepackage[prefernoncjk]{pxcjkcat}
 \cjkcategory{sym04}{noncjk}
 \usepackage[utf8]{inputenc}
 \usepackage{tipa}
 \usepackage{newunicodechar}
 \newunicodechar{ṇ}{\d{n}}
 \newunicodechar{ṣ}{\d{s}}
 \newunicodechar{ṭ}{\d{t}}
 \newunicodechar{ḍ}{\d{d}}
 \newunicodechar{ḥ}{\d{h}}
 \newunicodechar{ṃ}{\d{m}}
 \newunicodechar{ṁ}{\.{m}}
 \newunicodechar{ḷ}{\textsubring{l}}
 \newunicodechar{Ṛ}{\textsubring{R}}
 \newunicodechar{ṛ}{\textsubring{r}}
 \newunicodechar{Ṝ}{\textsubring{\=R}}
 \newunicodechar{ṝ}{\textsubring{\=r}}

必要に応じて\newunicodecharの行を増やしていきます.\newunicodecharの行を毎回コピーしてくるのは面倒なので,自分でパッケージを作っておくとよいでしょう.


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